本記事は「この保険、解約してもいいですか?」の要約・書評(レビュー・感想)です(※本記事は学習目的の要約・書評であり、投資助言ではありません)。
「医療保険やがん保険は本当に必要なのか」「学資保険や終身保険はこのまま続けていいのか」――保険は一度入ると、見直すのが難しいです。将来への不安に備える商品だからこそ、やめることにも不安がつきまとうからです。
本書『この保険、解約してもいいですか?』は、保険を全部やめるための本ではありません。本当に必要な保険だけを残すための判断軸を教えてくれる本です。医療保険、がん保険、終身保険、学資保険、就業不能保険などを一つずつ見直しながら、「保険で備えるべきこと」と「自分で準備したほうがいいこと」をわかりやすく整理してくれます。

一番刺さったのは『保険は入らないほど良い』という一文でした。最初は強い言葉だと思いましたが、読み進めるほど納得しました。
保険を不安のまま増やしていくのではなく、制度や家計全体を踏まえて冷静に考えることの大切さを学べる一冊です。
こんな方におすすめ
- 医療保険やがん保険を見直したい人
- 学資保険や終身保険が本当に得なのか気になる人
- 保険料を減らして、貯蓄やNISAに回したい人
保険は「本当に必要な場面」に絞る
本書の中心となる考え方はとてもシンプルです。保険で備えるべきなのは、次の3条件を満たすものだけだといいます。
めったに起きないこと。
自己資金では対応できない大金が必要なこと。
いつ起こるかわからないこと。
この3条件に当てはまるなら、保険が役立つ可能性は高いです。逆に、頻繁に起きることや、貯金で対応できることまで保険で備えようとすると、保険料ばかりが増えていきます。
たとえば、子どもが小さい家庭で世帯主が亡くなるケースは、保険で備える意味が大きいです。一方で、教育費や老後資金のように必要な時期がある程度わかっているものは、保険ではなく計画的に準備するほうが合理的だと感じました。

読後は、保険を“安心のために入るもの”と見るだけでなく、“お金をお金に換える仕組み”として見るようになりました。
多くの人から集めたお金を少数の人に回すという意味では、保険が“不幸の宝くじ”のように見えたのも印象的でした。本書は、そうした仕組みを感覚ではなく、言葉で整理してくれます。
医療保険の前に、公的保障を知る
本書で特に印象に残ったのは、民間保険を考える前に国の社会保障制度を理解することが大切だという点です。会社員なら健康保険、自営業なら国民健康保険があり、高額療養費制度もあります。つまり、多くの人はすでに強い公的保障の中にいます。
私はこれまで、民間保険を考えるときに、健康保険や年金などの制度を十分に意識できていなかったと気づきました。制度をよく知らないまま不安だけで加入すると、必要以上に保険を持ってしまいやすいと思います。

民間保険を考える前に、健康保険や年金などの制度を理解することが大切だと感じました。知らないまま入るのは良くないと思いました。
医療保険やがん保険も同じです。入院や手術が不安だからといって、すぐに民間保険を増やすのではなく、まずは公的保障でどこまでカバーされるのかを確認する。その順番が大切だと感じました。
貯蓄型保険より、保障と資産形成を分けて考える
終身保険や学資保険などの貯蓄型保険について、本書はかなり厳しく見ています。理由は、保障と資産形成が一緒になっていて、わかりにくく、効率も悪くなりやすいからです。
多くの人は「掛け捨ては損」「満期でお金が戻るほうが得」と感じやすいと思います。けれど本書では、貯蓄型保険は手数料や諸費用が高く、最初のうちは元本割れすることも多いと説明されています。そのため、お金を増やす手段として見ると、NISAや投資信託などのほうが合理的な場合が多いというわけです。
私自身、今後はまず公的制度を理解し、そのうえで家族構成が変わったときには、本当に必要なら職場の団体保険で死亡保険を検討するくらいで良いのではないかと思いました。何でも保険で備えるのではなく、必要な保障だけを持つ意識が大切だと感じます。

家族構成が変わったときに必要な保障だけを考える。そのうえで死亡保険を検討したいと思いました。
まとめ
『この保険、解約してもいいですか?』は、保険を否定する本ではありません。保険の役割を正しく理解し、本当に必要な保険だけを残すための本です。
本書を読んで学んだことは3つあります。
- 保険は「めったに起きず、自己資金で対応できないこと」にだけ使う
- 医療保険やがん保険の前に、公的保障を知る
- 貯蓄型保険よりも、保障と資産形成を分けて考える
保険料が家計の重荷になっている人ほど、一度立ち止まって考える価値があります。「安心だから入る」ではなく、「本当に必要だから持つ」という考え方に変わる一冊でした。

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